2-6-2の法則について調べてみた
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「2-6-2の法則」って偶にきくけど,根拠はどこからでているのかわからないので,調べてみました.
疑問
- 2-6-2の法則の出典は?
- 働きアリの法則・パレートの法則のどれ?
- 人間社会にどれほど適応できるか?
- 本当に2割の人間が8割の成果をしているのか?
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# 働きアリの法則
- 「反応閾値」は「仕事ができた時の行動しやすさを示す」用語
- 仕事ができたら,まず「反応閾値が最も低いアリ達」が働き,次の仕事ができたら次に「反応閾値が低いアリ達」が働く
- そして,最初に働いた「反応閾値が最も低いアリ達」は疲れてきたら休み始め,働いていなかった「反応閾値が高いアリ達」にも仕事がくる
- 仮にアリ達全員の反応閾値が同じ場合は,全員同時に働き始めるので短期的な能率は上がるが,同時に疲労しコロニーは崩壊する
- 疲労というものが存在する限り,「反応閾値が高い(サボる)アリ達」はコロニーの存続に重要な役割がある
# アミメアリのフリーライダー(チーター)問題
- アミメアリは女王アリがおらず働きアリが産卵も行なうアリである
- 産卵する働きアリは,働かずに産卵だけ行うことが遺伝的に決まっている(「フリーライダー」「チーター」と呼称)
- このアリを,琉球大学の辻和希先生 (opens new window)は「(アミメアリの)社会の癌」「(アミメアリの)コロニーという『超個体』に巣食う『感染する社会の癌』」などと呼んでいる.
- このフリーライダーはコロニー内で徐々に増えていき(感染するとも言うみたい),一定以上になるとコロニーは崩壊する
- ただし,コロニーの崩壊後はフリーライダーは他のコロニーに分散され,崩壊後のコロニー跡地には新しくコロニーが新成され,健全なコロニーが増える
- アミメアリでは,「フリーライダーの増加」と「健全なコロニーの増加」が釣り合っている
辻和希先生がボロクソで面白いww
# パレートの法則
- 所得統計を調べて,全体の2割の高収入者が所得全体の8割を示し,時代によって変化しない
- ただし,所得統計は1880年から1890年の10年間で,格差の拡大傾向も存在していたが、採用しなかった
# その後
- 経済学者・統計学者のコスタンチーノ・ブレシアーニは、都市部や人口密集地では所得格差は一定ではなく拡大するとした
- 統計学者のコッラド・ジニは、所得分布の集中を計測するには人数と所得総額のデータが必要とした
- ジニは、のちにローレンツ曲線をもとに所得分布の指標としてジニ係数を考案した
- パレートの法則は自然現象や社会現象などは平均的ではなく,ばらつきが存在することの比喩,または経験則を補強するもの
2-6-2の法則の違和感はこれか!
# ローレンツ曲線
- 分布は平均的ではなくばらつきがあること,ある事象の集中の度合いを示す曲線
- x軸の累積は,y軸で昇順ソートしている場合である
- 下画像の均等分布は,全員が平均値ぴったりの富(所得)を持っている場合の分布
- 人口の割合・確率(全体に対する集計数)の増え方と富の割合・確率(全体に対する集計数)の増え方
- 下画像のローレンツ曲線の傾きから,2割の低所得層・7割の中所得層・1割の高所得層がわかる
- 1割の高所得層では,人口における少ない「割合・確率(全体に対する集計数)」で,富(総所得)の割合・確率(全体に対する集計数)が一気に増える
# 専門的な言い方1
ある分布を持つ事象について、確率変数が取り得る値を変数とし、確率変数の値が与えられた変数の値を超えない範囲における確率変数と対応する確率の積の和(あるいは確率変数と確率密度関数の積の積分)を、その分布に対する確率変数の期待値で割って規格化したものとして与えられる関数の幾何学的な表現のことである
- 事象:例-サイコロを振る行為
- 確率分布:y軸を確率(例-ある出目が出る確率),x軸を事象のある状況(例-サイコロの出目)としてプロットした分布
- 確率変数:確率分布をプロットする時のx軸に値する事象(例-サイコロを振る行為)
- 確率変数の値:確率分布をプロットする時のx軸の状況(例-サイコロの出目)
- 確率変数の値が与えられた変数の値を超えない範囲:x=3なら,1,2,3の出目が出る場合.昇順ソート・累積分布を陰でやっている.
均衡分布で与えられた変数を0.6ならば青三角の範囲を指す.
- (範囲における)確率変数と対応する確率の積:特定状況の期待値(例-サイコロの出目と出目がでる確率の積)
- (範囲における)確率変数と対応する確率の積の和(積分):特定の範囲までの期待値の和
- 分布に対する確率変数:サイコロを振る行為に対する出目の数字
- 分布に対する確率変数の期待値:サイコロを振る行為の確率分布全体の期待値
- 規格化:正規形でないものを正規形(比較・演算などの操作のために望ましい性質を持った一定の形)に変形すること
# まだわかる言い方2
ローレンツ曲線は階級ごとに集計された数値を使用します。階級値の小さい方から順に並べ、横軸に、各階級(所得)の度数(人数など)を全体の度数で割った「相対度数」を累積して並べた累積相対度数をとる(ただのmax1の累積分布).
縦軸に、階級値(所得)と度数(人数)を掛け合わせ、全体に占める割合を累積していった値(累積配分比率)をとります.
- 度数(人数)は人数の確率とも言える
- 人数に対する所得の期待値の「max1の累積分布といえる」かな
中央の斜線は均等配分線といい、階級ごとの人数が同じになることなどにより、完全に均等に配分された場合を表しています。
# ジニ係数
- ジニ係数 = A/(A+B),0<ジニ係数<1
- xy軸がmax1の累積確率分布なので,A+B=0.5となり,「ジニ係数 = A * 2」とも言える
- ジニ係数=0の場合は富の分散は均等で,ジニ係数=1の場合は富が一部に集中している
# まとめ
ここまで調べた中では,2-6-2の法則は経験則であり,それを補完するこじつけとして,働きアリの法則・パレートの法則使われているみたいです.
# 参考サイト
働きアリの法則 wiki (opens new window)
フリーライダー wiki (opens new window)
パレートの法則 wiki (opens new window)
ローレンツ曲線 wiki (opens new window)